2011年11月15日火曜日

ジブリの哲学


これは最近読んでいる本。
ジブリプロデューサーの鈴木敏夫の雑誌のインタビューなどを
まとめた自伝書的なもの。


ジブリファンならずとも、読み物としてとても面白いと思う。

アニメージュの編集長時代の宮崎駿や高畑勲との出会いから
漫画映画製作の現場の話。
ジブリの映画作りのスタンスとディズニーとの映画製作との違いの話。
今まで出会った人生の先輩との話や人生に迷った時に読む”指南書的”
な加藤周一の本の事などなど。


話題は多岐にわたっており”知りたがり”の私にはとてもハマった。


面白かったたエピソードは、
宮崎駿は毎日、奥さんの作ったお弁当を食べているそうだ。
アルミのお弁当箱にご飯をぎゅうぎゅうに詰めたものを
お箸で2等分して、昼飯と夜飯に分ける。
おかずも毎日ほぼ変わらない。
たまのごちそうは駅前の牛丼屋ですきやき定食、480円。
年に1度ほど、お偉いさんとの会食をすると
「美味しい、美味しい、本当に美味しい」と
とても幸せそうな顔をするそうだ。
毎日、美味しいものばかり食べていたら
舌が麻痺して何がおいしいのだかわからなくなる。

というわけで、宮崎駿の五感、視覚、聴覚、味覚、臭覚、触覚は
研ぎすまされたまま鈍っていないそうだ。

当然、服も同じで彼の服は所沢の西友で買っているらしい。

衣食住足りて礼節を知るのが、かつての日本人だったが、
足り過ぎて礼節を失ったのが現代の日本人の大きな特徴なのだろうか。


もう、1つ共感した言葉。

時代の変化がめまぐるしく、激しすぎるので、この先何がおこるか
見当がつかない。あとについていくだけで精一杯だからだ。
こうゆう時代は余計なことは考えずに惑わされずに自分のできることを
目の前にあることを着実にひとつひとつ、こつこつと一生懸命やる。
これしかない。

私はこの言葉でなんだか前に進める気がした。

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